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漁港のケイマフリ@銚子

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漁港にケイマフリが入っているという情報を貰って、次の週末が来るのを、首を長くして待っていました。早く行かなければ居なくなってしまうかもしれない....こんな時の時間が経つのって、本当に遅いなと思いますね(^◇^;)....現地に足を運んだのは3月8日(土)のことでした。晴れていたものの、とても冷たい風が吹きつけています。弥生3月とは名ばかりで、そこは真冬の寒気に包まれていました。ダウンジャケットとオーバーズボンを持ってきて大正解です。吹き付ける強風で、カメラが三脚ごと倒れるのではないか、と心配しながら港内を探していると、堰堤を回り込んだ先の方に、数人の観察者が見えました。直ぐにその場所へ向かうと、割合近いところに浮いているのを撮影することが出来ました。久々に観察することが出来たケイマフリです。
前回ケイマフリを見たのは、2000年12月に沼津市の江浦湾でのことでしたから、あれからもう13年も経ってしまったことになります。
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背面は暗褐色で、体下面は白色のツートンカラーですが、目の周りに独特の白い縁取りがあるところと、くちばしの基部に白い部分があるところがケイマフリを識別する時のポイントです。特に、くちばし基部の白い部分は、同じウミスズメの仲間では、このケイマフリだけにみられる特徴になります。....この写真では分かりにくいですから、上の写真も参照してください。
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ケイマフリは、雌雄同色ですから、この個体が♂なのか♀なのか、識別することはできません。でも、伸びをするように片脚を上げてくれましたから、脚が赤いことはしっかり確認することができました。ケイマフリの名前の由来については、アイヌ語で赤い脚を指す「ケマフリ」が語源となっていると聞きました。お陰で、名前の由来を確かめることができました。
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時々このように、水面で翼を広げて、羽ばたきをする様子を見せてくれました。翼下面がよく見える状態ですが、一様に暗褐色であることが分かります。
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羽ばたきをしたところを後方から撮影することもできました。翼の上面は全て黒褐色です。ウミガラスやウミバトは次列風切に白色部分が出ますから、これも識別ポイントの一つになると思います。
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たまたま、飛翔する姿を撮影することもできました。頭部から首、上面はいずれも黒褐色ですが、体下面は白色です。でも、よく見ると胸から脇腹にかけては黒褐色の斑が出ているのが分かりました。ここでも、赤い脚が目につきますね。
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ケイマフリの眼の周りの白斑について注目すると、冬羽ではアイリング状となり、夏羽では白斑が広がるということです。そうすると、この個体は白斑がやや後方に広がりつつありますから、冬羽から夏羽への移行途中であろうと思われました。
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近くに、アカエリカイツブリがやって来ましたから、一緒に撮影することが出来ました。ケイマフリは全長37cmで、キジバトよりやや大きいくらいの体形ですが、アカエリカイツブリは全長45㎝ですから、その大きさの違いが分かりますね。
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こちらでは、クロガモのすぐ前を泳いで横切ってくれました。このケイマフリは港内から出ることはありませんが、良く動き回ってくれましたから、いろいろなシーンを撮影できました。ちなみに、クロガモの全長は48cmということです。
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アカエリカイツブリの群れの近くに浮かんでいるところです。こうして見ると、のんびりした春の海といった風情に見えますが、当日は冷たい風が強く吹いて、とても春の海と言える状況ではありませんでした。
by coffeeto | 2014-03-16 06:00 | チドリ目
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