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アカハラとツグミ@江戸川

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夏鳥が渡ってきたという話が伝わってくるようになりました。冬鳥たちはもうそろそろ渡去する時期でしょうか? そんな様子を観察したくて、4月13日(土)に都内の公園に足を運んでみました。
カメラを担いで散策していると、薄暗い林床からカサコソと何かがうごめく音が聞こえてきました。少し距離がありましたが注意深く様子を窺っていると、どうやら大型ツグミの仲間のようです。落ち葉をかき分けながらエサ探しをしているようです。ふと動きを停めて、頭を上げてくれました。胸からお腹にかけてのオレンジ色が目につきましたから、アカハラであることが分かりました。
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アカハラは、東京周辺では冬の間に観察できる冬鳥ということになるのでしょうが、夏の間に高原へ行くと、高い木の天辺に留まって「キョロン、キョロン、ツィー」と心地よい声で囀りを聞かせてくれます。標高の高い山地で繁殖しますから、漂鳥と言った方が当たっているのかもしれません。
私は、この冬のシーズン中、アカハラを観察する機会が少なくて、シロハラを観察することが圧倒的に多かったので、(これはおそらく、私だけの状況だと思いますが...) アカハラを見つけたことがちょっと嬉しく思えてしまいました。
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アカハラは、雌雄ほぼ同色であるといわれていますが、♂は頭部から背面にかけてオリーブ褐色が濃く、脇腹のオレンジ色もしっかり出ています。♀は全体的に色が淡いところで識別が可能であると思いますが、確実に識別できるわけではありません。(木の天辺で囀っている個体であれば、♂であると識別して間違いないと思いますが....) 今の時期に囀りの声を聞くことはできませんから、この個体は♂のような羽衣であると思いました。
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芝生の木漏れ日の中に、ツグミが佇んでいました。
時折地面を突いてエサ探しをしたかと思うと、ツツツッ~と素早く移動しては、頭を上げて周囲を警戒しているようなしぐさを見せてくれます。
ツグミは、大型ツグミ類の盟主として越冬のために我が国へ渡ってくる冬鳥です。
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ツグミは頭部から背面にかけては黒褐色で、風切羽は赤茶色です。眉斑と喉は白く、胸から脇腹にかけて黒褐色の鱗模様がはっきり出るところが特徴ですが、この個体は胸の鱗模様が薄く、首輪を掛けているようにも見えてしまいます。
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見返り美人的に振り返ってくれましたが、この個体は背面の中央に白い羽が出ているのが分かります。また、風切羽をだらりと下げている仕草も、ツグミの仲間が時折見せてくれる行状です。
ゴールデンウィーク頃まで残っている個体は、囀る声を聞かせてくれることもあるようですから、できれば渡去する前に、そんな声を聞いてみたいと思います。
by coffeeto | 2013-04-21 18:50 | スズメ目
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